西澤保彦『下戸は勘定に入れません』(中央公論新社)レビュー

下戸は勘定に入れません

下戸は勘定に入れません



 いかにも作者らしい特殊論理の構築の仕方と、それによって巻き起こる悲喜劇の演出ぶり。作者が、緻密な論理的展開を、後からうっちゃているようなところがあって、本気なんだか冗談なのか煙に巻かれている気分になるけれども、もしかしたら時間酔いしているのかも。