藤崎翔『私情対談』(KADOKAWA)レビュー

私情対談

　横溝賞受賞後第一作は、期待に応えたと思う。対談記事と連作短編形式の合わせ技は、予断を許さぬサスペンスを十分醸成している。ブラックユーモアを湛える小説の質感を醸すことにもある程度成功しており、次作はもっとはっちゃけて攻めてほしい。