むかし無化し

 
 小川仁志の活躍ぶりは、基本的に好感を抱いている。ジブリとか鬼滅の刃とかはやりに乗っかる姿勢はさすがに苦しいところがあるけれども、まずは啓蒙の基本線は外してない。本書も哲学者のプロフィールと術語解説をそれぞれ1ページにまとめたのはマル。漫画のほうは、いしいひさいちの『現代思想の遭難者たち』を意識したのはいいけれども、出来不出来の差が激しいなあ。