一般意思0.2 減価版

 
 たまたま読んだあずまんの10年以上前の本。これを読めば、今のあずまんの壊れっぷりが、如実にわかる。前半のルソー論は、大大大傑作よ。ルソーという陰キャが、コミュニケーション無しに「一般意志」が立ちあがることを夢想する、しかしそこからインターネッツばんざいニコニコばんざいに一直線に走った後半は、白目白目白目である。文庫版で高橋源一郎がホメ文を寄せているけれども、高源も含めて、民主主義というものを語る際に、憲法秩序というものを蔑ろにすると、ゴミのような文章しか生産できなくなる、ということを、自覚しているのかなあ。