森博嗣『幻惑の死と使途』(講談社文庫)レビュー

幻惑の死と使途 (講談社文庫)

幻惑の死と使途 (講談社文庫)


 
ミステリアス8 
クロバット8 
サスペンス8 
アレゴリカル8 
インプレッション7 
トータル39  


 ’98本格ミステリベスト10第11位。引き続き再読。おかしな二人? 初読当時は価値中立/相対主義的クールさが、かえって小説に、土屋隆夫のいう「割り算」の文学における「余剰」を醸し出していて新鮮だったけれども、これがそのまま、もしかしたら小説の量産を可能にする鋳型として機能してもいたのだった。