2008-04-11 田中慎弥『切れた鎖』(新潮社)レビュー 作者名タ行 切れた鎖作者: 田中慎弥出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/02メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 26回この商品を含むブログ (28件) を見る “生殖”というテーマに“罪と罰”の意識をからませたのは、興味深い方向性。人間の関係性に主題性を求めた表題作は、高村薫の小説世界に近似した感があるけれども、「不意の償い」は主人公の妄想にフォーカスした分、作者の小説世界が掘り下げられていると思う。