2012年11月版



 読み終わって、虚心にああ面白かったと嘆ずることのできる作家って、ディーヴァーくらいしかいないんだよねえ。シリーズのターニング・ポイントを迎えた感がある。『首斬り人の娘』は近世南部ドイツを舞台にした歴史スリラー、ノリは重厚感とは一線を画したノンストップ・ムービー。ブロックのは、するすると読ませちゃうのを、安易に円熟とは呼びたくない、洗練されていることはそういうのを拒否する志向性の表れではないか、と思わせた。

★★★★★…………面白い!
★★★★…………読み応えあり。
★★★…………一応、満足。


バーニング・ワイヤー

バーニング・ワイヤー

★★★★★


首斬り人の娘 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

首斬り人の娘 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

★★★★


償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)

★★★★