本日のエピグラフ
それでも生きて笑っている。自分一人で生きてきたわけではないと、よく知っているから。(P463より)
- 作者: 叶紙器
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/03/19
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 9 |
アレゴリカル | 9 |
インプレッション | 9 |
トータル | 43 |
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第2回福ミス受賞作も力作。小説の叙述がやや不安定だけれども、主人公の勤める介護老人保健施設内のエピソードや、事件のあった戦時下への言及で、作者の作品執筆のモチベーションを感じ取ることができて、後半からは物語の吸引力がいや増している。中心人物の老女の肖像が前半でももっと前面にでていれば、クライマックスもより感動的になったと思うが、カタルシスは確かにある。