山田彩人『幽霊もしらない』(東京創元社)レビュー

本日のエピグラフ

 『あんた、話の分母を大きくすることで自分を正当化するのはやめなさい』(p.227)

幽霊もしらない

幽霊もしらない



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トータル41


 鮎哲賞受賞後第一作で、論理パズラーの興味と、ギミックが醸し出すユーモアで、小説を牽引する。ほぼ作者の志向性は定まった感じで、これから強みを発揮しそうな予感がある。倉知淳東川篤哉とはまた違った雰囲気を生み出してくれそう。