本日のエピグラフ
その顔を見ると、学問というものはどこまでいっても果てがない。そんなことを教えたいのかもしれないと思う。(「ながれたりげにながれたり」p.16)
イーハトーブ探偵 ながれたりげにながれたり: 賢治の推理手帳I (光文社文庫)
- 作者: 鏑木蓮
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2014/05/13
- メディア: 文庫
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ミステリアス | 9 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 9 |
インプレッション | 9 |
トータル | 44 |
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作者が断片的に書き連ねてきた、名探偵宮澤賢治ものが、文庫でリリース。ちょっと、気づかなかったじゃんよ(笑)。各話に仕掛けられた大胆不敵なトリックが、モダニズムとヴァナキュラーな空気が混淆する物語世界にマッチしている。かなりグロテスクなトリックでも、そうとは感じさせないのだ。賢治の人物造形の確かさが、小説の安定感を醸し出す。