島田荘司『星籠の海 上・下』(講談社)レビュー

星籠の海 上

星籠の海 下

　「御手洗潔、国内編最終章」と銘打たれた本作では、奇想というよりかは、多様な人生の交錯を描いたものとして、これも独特の島田ワールドを愉しめる。地元・福山を舞台にした大捕物の趣と、歴史探求の興味を一緒に詰め込んで、お腹いっぱいの、まさに福ミスだ。