- 作者: 山田正紀
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/05/20
- メディア: 新書
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 7 |
インプレッション | 7 |
トータル | 38 |
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ジャプリゾに対するオマージュが、山田正紀と連城三紀彦と、それぞれ違ったアプローチを見せているのが面白い。<主体>を分裂・錯綜させる算段が、“想像界”で企まれるか“象徴界”で企まれるかの差異、とでも言ったらよいのか。で、山田の場合、そこに“政治”や“歴史”が召喚され、連城の場合“対幻想”が絡まりあってくる。――ドッペルゲンガーに国粋主義思想を絡ませたという点では、前作『マヂック・オペラ』を引き継いでいるのだけれども、殺人者の行動を顧みると、島田荘司の『幽体離脱殺人事件』のそれと通底するパトスを感じ入ってしまうのだが。