本日のエピグラフ
いや、それとも……「実は虚となり、虚は実となる」あのときの正三との対話のように、彼ら物語作者の筆先から事実が生み出されてしまったのか。(「けいせい伝奇城」P70より)
- 作者: 芦辺拓
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2007/03
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 8 |
サスペンス | 9 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 10 |
トータル | 43 |
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いやー、文体が物語のツボに、はまることといったら。「パックス・トクガワーナ」の“鎖国”体制(実質は管理貿易体制)下で、異人・異文化とのコンタクトの痕跡が、目も眩むイリュージョンのモメントとなる。「五瓶力謎緘」は、連城三紀彦の某名作の返歌としても読める。「花都写楽貌」は写楽論争そのものへのオマージュで、ニンマリ。泡坂妻夫『写楽百面相』参照。――ともあれ、作者の代表作となるだろう。