青井夏海『星降る楽園でおやすみ』(中央公論新社)レビュー

星降る楽園でおやすみ

星降る楽園でおやすみ


 
ミステリアス7 
クロバット8 
サスペンス8 
アレゴリカル7 
インプレッション7 
トータル37  


 “認可外”保育室が占拠され、子供たちの身代金を要求された親たちの右往左往を手際よく描いた。展開は意表を衝くし、犯行の黒幕の動機のアクロバシーも十分。隣の芝生はみな青く見えるんだろうが、ああアンナ・カレーニナネオリベ下のプチブルファミリーたちの、バトルロワイヤル小説といえなくもないかな。基本的に“毒”を持った人だと思うので、次作も楽しみ