法月綸太郎ミステリー塾 国内編 名探偵はなぜ時代から逃れられないのか
- 作者: 法月綸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/01/23
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あ、そうか、もう「大量死と密室」でレヴィナスに触れていたのでした。いやしかし、如何せんもう十年以上前のことでしたので…………というわけで、著者の批評家としての膂力をひたすら堪能、ていうかひたすら勉強っすよ。著者が90年代の<本格>シーンに“形式”という自意識を持ち込まなければ、おそらく90年代版「新本格」は文芸運動として明確な“像”を結ばなかったと思う。日本ミステリ史的に中西智明『消失!』の出現でもって、学生ミステリサークル出身者によるムーヴメントは一段落しました、てな事後剔抉がなされたと思うんですよ、このあと麻耶雄嵩がデビューしようがしまいが。京極夏彦は80年代の伝奇SFムーヴメントのリバイバル的な扱いをされたのではないかしらん。でさ、やっぱ、流水とか舞城とか友哉とかは出てきたのかなーって思っちゃうんですよね。ちゅうことは、現代文学シーンは…………と取りとめもない仮想因果噺。野崎六助『北米探偵小説論』に