2009年11月〜2010年4月のベストですが、今回は看板に偽りあり。また、下半期だのみかしらん。
- 作者: 三津田信三
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2009/12/07
- メディア: 単行本
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第1位:三津田信三『水魑の如き沈むもの』
おめでとうございます。いやー、上半期はこれが出てくれたおかげで、何とか格好がついたかたち。ホラーと本格ミステリのクロスオーバーが、変わらず小説の膂力になっているのには、敬服する。
- 作者: 芦辺拓
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/04/28
- メディア: 単行本
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第2位:芦辺拓『綺想宮殺人事件』
知の欺瞞ならぬ知のギミックの大伽藍にため息をつくか、呆れるか。しかし、この作品を前にすると、作者の過去の作品のほうが、アンチミステリっぽく思えてくるのは、如何ともしがたいことで。でも「探偵原理」は、今後重要になってくると思います。
番外:北森鴻ミステリ私的ベスト5
上半期最大の事件は、北森さんの他界。自身の文体を持ち、物語の技巧にも秀でた小説家が、主要文学賞と無縁なまま逝ってしまうのは、あまりにも淋しいです。