困難な時代の予兆、が

NHKニュース ウェブサイト配信

吉本隆明さん死去 戦後思想界担う

3月16日 5時20分

戦後の思想界を代表する論客として1960年代の学生運動や多くの知識人に影響を与えた評論家で詩人の吉本隆明さんが、肺炎のため、16日午前2時すぎに東京都内の病院で亡くなりました。
87歳でした。

 私は、吉本隆明は『マス・イメージ論』から入ったクチなんで、80年代サブカル的情況と積極的に寄り添った文芸批評家という像が焼き付けられるとともに、当時の反核運動に対する激烈な批判で、吉本の撃っている対象の在処が、生々しいほど触知できた。講談社文芸文庫エディション『マチウ書試論/転向論』はマスト・アイテムですからね。吉本のターニング・ポイントは、たぶん『最後の親鸞』あたりになるのではないか。折に触れて読み返している。

マス・イメージ論 (福武文庫)

マス・イメージ論 (福武文庫)

マチウ書試論・転向論 (講談社文芸文庫)

マチウ書試論・転向論 (講談社文芸文庫)

最後の親鸞 (ちくま学芸文庫)

最後の親鸞 (ちくま学芸文庫)