2013年5月版



 特Qシリーズのいい読者ではなかったけれども、第四作目でやっとノレました。復讐のドラマをサブプロットに据えているのが、アイリッシュ=ウールリッチファンにはたまらないと思う。『ラッフルズ』はパロディというよりジョーク小説で、ある種の文学精神が、ホームズという格好の玩具を手に入れて面白がっているような感がある。ゴダードのやっとのエドガー賞受賞作は、第二次大戦の裏面史を英国の現代史とつないだのが奏功したのかも。語り口の悠然な様を堪能する。
 
★★★★★…………面白い!
★★★★…………読み応えあり。
★★★…………一応、満足。



特捜部Q ―カルテ番号64― (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

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★★★★★


ラッフルズ・ホームズの冒険 (論創海外ミステリ)

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★★★★


隠し絵の囚人(上) (講談社文庫)

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隠し絵の囚人(下) (講談社文庫)

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★★★★