西澤保彦『幻想即興曲 - 響季姉妹探偵 ショパン篇』(中央公論新社)レビュー

本日のエピグラフ

 「(…)一度、燃やしちゃたら、もうそこで終わりだもの。楽譜だけじゃなくて、小説の原稿も」(p.21)

幻想即興曲 - 響季姉妹探偵 ショパン篇

幻想即興曲 - 響季姉妹探偵 ショパン篇



ミステリアス
クロバット
サスペンス
アレゴリカル
インプレッション
トータル41


 メタミステリ的思わせぶりを上手く活かした。作者らしい巧緻さとリリカルさが堪能できるが、全体的にフェミニンな印象を与えるためか、幾重にもベールをかけたような謎の構成は、空回りしていない。