松本寛大『妖精の墓標』(講談社ノベルス)レビュー

本日のエピグラフ

 「妖精というのは一種の幻覚なのでしょうか」/「幻覚といえば幻覚、夢といえば夢なんでしょうが、そうした単純なものでもありません。もっと実在感があるし……」(p.44)

妖精の墓標 (講談社ノベルス)

妖精の墓標 (講談社ノベルス)



ミステリアス
クロバット
サスペンス
アレゴリカル
インプレッション
トータル44


 第1回の福ミス受賞から、4年ぶりの受賞後第一作。作風から、寡作やむなし、という感じ。このレベルを維持してくれれば、待ちます。本作に限っていえば、人間関係の軋轢からくるサスペンスが、もうちょっとほしいところ。