本日のエピグラフ
「(…)阪神大震災で人生が変わって、それから九年間、被災者のために夢中で走ってきたけど、震災当時は自覚のなかった心の痛みが、ここへ来てボディブローのように効いてきた、とでもいうのですかね。(…)」(P61より)
- 作者: 谺健二
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/08/21
- メディア: 単行本
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ミステリアス | 8 |
アクロバット | 9 |
サスペンス | 8 |
アレゴリカル | 8 |
インプレッション | 8 |
トータル | 41 |
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探偵役をひとりにしぼった分、物語をかなり大胆に進めることが叶ったのかも。天災から歳月を経るに従って、心理的な罹災がクローズアップされてくる。サイコ・スリラー的アプローチは半必然だけれども、それに奇想を絡ませる手つきをどう見るかで、本作の印象は変わってこよう。ツイストの利かせ方は悪くない。