第137回芥川・直木賞ブックメーカー

それでは、倍率ドン!

芥川賞候補作倍率
円城 塔「オブ・ザ・ベースボール」 ×7 
川上未映子「わたくし率 イン 歯ー、または世界」 ×10 
柴崎友香 「主題歌」 ×3 
諏訪哲史「アサッテの人」 ×4 
前田司郎 「グレート生活アドベンチャー」 ×5 
松井雪子アウラ アウラ」 ×5 


 柴崎の本命はちと弱いかなあ、と思う。隠れ本命は、文壇的に評判よろしかった諏訪の新人賞受賞作品。でも前田・松井も充分射程内だと思うし、今回は二作受賞の可能性は大きいのでは。

直木賞候補作倍率
北村 薫 「玻璃の天」 ×15 
桜庭一樹赤朽葉家の伝説」 ×5 
畠中 恵 「まんまこと」 ×5 
万城目学鹿男あをによし」 ×7 
松井今朝子 「吉原手引草」 ×3 
三田 完「俳風三麗花」 ×2 
森見登美彦夜は短し歩けよ乙女」 ×3 


 今回の候補作のうち、読んでないのは一作だけ。で、それが、本命。――だーてあーた、この作品の三浦しをんのレビュー読んだらさ、ねぇ。俳句に戦争っすよ。“戦争”だけだったら北村もアリですけれど、探偵小説人口より、俳句人口のほうが多いわけだから。…………ワタクシにとっての「句会小説」は、もち殊能将之の『美濃牛』。*1
 *2
 *3

*1:7/6追記。おお、メッタ斬りの予想だと、芥川賞は受賞作ナシで、直木賞北村薫かあ、まったく正反対になってしもた。そうだよね、京極夏彦も、二度も「受賞作なし」で落選の憂き目にあったあと、受賞しているのでした。やっぱり、ギョーカイの内と外にいる者の決定的な差がでてしまったなあ。ともあれ、北村さんが受賞してくれるなら、アタクシごときが赤っ恥かいても構いやしませんです、ハイ。

*2:7/18追記。芥川賞は諏訪、直木賞は松井に決定。…………まあ、これで、北村さんは、直木賞の選考委員側にまわるのは決定的になった、というべきだろうと思うのですが。集英社は柴錬賞を、講談社は吉川賞を、北村さんに。

*3:7/19追記。選考会のほうは、直木賞は松井のほかに北村、三田の決戦投票が行われたみたいだけれども、芥川賞のほうは、円城、川上が次点扱いだったんだという。芥川賞にナニが起こったのか。