それでは、倍率ドン!
芥川賞候補作 | 倍率 |
---|---|
円城 塔「オブ・ザ・ベースボール」 | ×7 |
川上未映子「わたくし率 イン 歯ー、または世界」 | ×10 |
柴崎友香 「主題歌」 | ×3 |
諏訪哲史「アサッテの人」 | ×4 |
前田司郎 「グレート生活アドベンチャー」 | ×5 |
松井雪子 「アウラ アウラ」 | ×5 |
柴崎の本命はちと弱いかなあ、と思う。隠れ本命は、文壇的に評判よろしかった諏訪の新人賞受賞作品。でも前田・松井も充分射程内だと思うし、今回は二作受賞の可能性は大きいのでは。
直木賞候補作 | 倍率 |
---|---|
北村 薫 「玻璃の天」 | ×15 |
桜庭一樹 「赤朽葉家の伝説」 | ×5 |
畠中 恵 「まんまこと」 | ×5 |
万城目学「鹿男あをによし」 | ×7 |
松井今朝子 「吉原手引草」 | ×3 |
三田 完「俳風三麗花」 | ×2 |
森見登美彦 「夜は短し歩けよ乙女」 | ×3 |
今回の候補作のうち、読んでないのは一作だけ。で、それが、本命。――だーてあーた、この作品の三浦しをんのレビュー読んだらさ、ねぇ。俳句に戦争っすよ。“戦争”だけだったら北村もアリですけれど、探偵小説人口より、俳句人口のほうが多いわけだから。…………ワタクシにとっての「句会小説」は、もち殊能将之の『美濃牛』。*1
*2
*3
*1:7/6追記。おお、メッタ斬りの予想だと、芥川賞は受賞作ナシで、直木賞は北村薫かあ、まったく正反対になってしもた。そうだよね、京極夏彦も、二度も「受賞作なし」で落選の憂き目にあったあと、受賞しているのでした。やっぱり、ギョーカイの内と外にいる者の決定的な差がでてしまったなあ。ともあれ、北村さんが受賞してくれるなら、アタクシごときが赤っ恥かいても構いやしませんです、ハイ。
*2:7/18追記。芥川賞は諏訪、直木賞は松井に決定。…………まあ、これで、北村さんは、直木賞の選考委員側にまわるのは決定的になった、というべきだろうと思うのですが。集英社は柴錬賞を、講談社は吉川賞を、北村さんに。
*3:7/19追記。選考会のほうは、直木賞は松井のほかに北村、三田の決戦投票が行われたみたいだけれども、芥川賞のほうは、円城、川上が次点扱いだったんだという。芥川賞にナニが起こったのか。