円城塔『Boy's Surface』(早川書房)レビュー 

Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)

Boy’s Surface (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)



 <世界>をめぐって“関係性”が構築されるのか、“関係性”が偶有的にある<世界>を呼び出すのか。絶えずはぐらかされる再帰性の果てに、“自意識”は、ナラティブのレベルで、かろうじて己を担保するのでしょう。――ということを考えると、前作とのつながりが見えてくるのですが。