小島正樹『十三回忌』(原書房)レビュー

本日のエピグラフ

　それにしてもあのようなことが起きるとは思わなかった。邪悪な神が現出せしめた、あれは冷ややかな奇跡だったのだろうか。(Ｐ４９より)

十三回忌 (ミステリー・リーグ)

　

ミステリアス	１０
アクロバット	１０
サスペンス	７
アレゴリカル	７
インプレッション	９
トータル	４３

　人間串刺しのトリックに、ちょー感動ぉ。“奇想”に対して、基本的には正攻法で話を進めるのが、現在の本格シーンからすれば、やや物足りないと思われるひともいるかもしれないけれども、中だるみせずにまとめた力量は確かなもの。