歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0 』(講談社ノベルス)レビュー

本日のエピグラフ

 (…)しかしこのトリックを使うとゲーム参加者の度肝を抜くことができるが警察によって犯人と特定される可能性が高い場合、自分はどういう選択をするだろうか(…)(P274より)

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)


 
ミステリアス10
クロバット10
サスペンス
アレゴリカル10
インプレッション
トータル48


 んんん、物語の随所で、法月綸太郎が言及した(本格ミステリにおける)P≠NP問題についての、リアクションめいた(あてこすりじゃないよね)叙述がある、ような…………『王手飛車取り』の続編である本作は、内輪ネタの殺人ゲームが限界を目指して暴走するが、いろんな意味でお巡りさんたちを気にしているのがミソ。